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shigemooによる自己啓発を中心とした書評を綴ったブログです。

藤原和博「本を読む人だけが手にするもの」に学ぶ【書評】

こんにちは。shigemooです。

今回は、藤原和博さんの書かれた「本を読む人だけが手にするもの」を解読していきます。

一人一人の幸福論を探す必要性

時代が変わり、成熟社会に突入したといいます。

それまでの高度経済成長期が終わり、成熟社会に突入したのです。

それまでの高度経済成長期においては、各々は自ら考える必要がなく、時代が提供するシナリオ、すなわち「共同幻想」に従っていれば幸せになれたと著者は言います。

しかし、その「幸福な」時代が終わってしまった以上、各々が自分自身の価値観を確立し、自分自身の幸福論を作っていく必要があります。

そのために、読書が必要なのです。

多様な筋書きの中から自分にあったものをみつけるために、読書が必要なのです。

読書という営み

思考型の移り変り

「20世紀型の成長社会」から「21世紀型の成熟社会」への移行を分かりやすく言うと、「ジグソーパズル型思考」から「レゴ型思考」への転換と言い換えることができます。

ジグソーパズルでは、ひとつひとつのピースにはたった一つの正解となる場所が決まっていて、代わりに置くことのできる場所はありません。

つまり、たった一つの正解しかないと思い込んでおり、変更がきかないのです。

確かに、20世紀には発展という正解はある程度定まっていたため、それでもよかったのかもしれません。

しかし、成熟社会では自らビジョン(図柄)を打ち出して道を切り拓いていかなければならないのです。

ここで、レゴの組み上げ方は、知恵を出せば無限に広がっています。

ひとりひとりが自ら納得できる解を作り出すことができるかどうかがすべてなのです。

レゴ型思考を身につけるための有効な手段の一つに、読書があります。

脳のかけらをくっつける

作品は作家の脳のかけらです。

したがって、その脳のかけらを、読者は本を読むことによって自分の脳につなげることができるのです。

著者は、自分の脳に設けられたフックによって、他者の脳のかけらとつながると言っています。

いわば、受容体がたくさんついているイメージです。

ただ、受容体を複雑な構造にするだけでは限界があります。

そこに神経が通っていなければ、より多くの脳のかけらを取り込むことはできないからです。

実際、脳ではシナプスという神経物質が発達することで機能が強化され、使わない部分は「アポトーシス(細胞死)」という形で死滅していきます。

アポトーシスされないためには、読書量を積み重ねて受容体を活性化させる必要があるのです。

ここで、自分の興味のある分野だけでなく、むしろ自分の不得手な分野に目を向けることで、意図的に異質な回路を作り出すことが受容体の形状や質を多様化させるといいます。

「みかた」を増やす

本を読んで他人の脳のかけらとつながるというのは、言い換えれば、「みかた」を増やすことです。みかたには二つの意味があります。

ひとつは「見方」を広げ、増やすことです。

自身の世界観(見方)を広げることで、玉石混交の情報にだまされにくくなり、ある決断をするための選択肢が増えることになります。

なによりもリスクを分散させることができるため、本を読めば読むほど自分の身を守ることにもつながります。

もうひとつは、「味方」を増やすことです。

たくさんの著者の脳のかけらを自分の脳につなげることで見方が拡張されると、様々な脳との交流が可能となります。

そうすることで、他者と世界観を共有することにつながります。

そして、共通点がいくつも発見され、脳の中に共有の領域を築けた相手が結果的に自分の味方になってくれることにつながるのです。

それはやがて他者との間の共感や信頼に発展し、あなたが周囲から得られる「信任」の総量を増やしてくれます。

そこからさらに新たな脳のかけらとのつながりが生まれ、アメーバ状に味方が広がっていくのです。

本を読む人と読まない人の圧倒的な差

結果的に、本を読む人と読まない人の間には、大きな差が生まれ、しかもその差は指数関数的に広がってくるのです。他者の脳のかけらをたくさんつないで世の中の見方を広げている人と、そうでない人の差です。

正解の無い時代を切り拓く読書

著者は、成長社会から成熟社会への移行を、「ジグソーパズル型思考」から「レゴ型思考」への転換だと述べました。

一方でこの変化を、成長社会ではひたすら「情報処理力」が求められたのに対して、成熟社会には必須のスキルがだんだん「情報編集力」に移行するとも表現しています。

前者は、決められた世界観の中でゲームをするとき、いち早く正解を導き出す能力のことを指します。

これに対して、情報編集力とは、みにつけた知識や技術を組み合わせて、納得解を導き出す能力です。

つまり、正解のない時代である現代において、必要なのは情報編集力であり、それを身につける手段が読書なのです。

まとめ

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最後までお読みいただきありがとうございました!