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shigemooによる自己啓発を中心とした書評を綴ったブログです。

岩井俊憲「感情を整えるアドラーの教え」に学ぶ【書評】

こんにちは。shigemooです。

今回は、岩井俊憲さんが書かれた「感情を整えるアドラーの教え」を解説していきます。

岩井さんは、アドラー心理学をベースに30年以上カウンセリングをされている方です。

感情の使い方

私たちは、感情をその場に応じて「使っている」といいます。

具体的には、ある目的を達成するために、ある感情を使っているのです。

ある状況で、特定の人(相手役)に、ある目的(意図)をもって使われるのです。

ここで、アドラーは感情を、人と人との距離を保つものとして捉えました。

これは、従来の心理学における正の感情と負の感情という分け方では分けきれない感情があるからです。

それに対してアドラーは、「結合性感情」と「離反性感情」をもって感情を分類しました。

人と人とを結びつけるか、あるいは引き離すかということです。

ところで、感情はコントロールできないものだと考えてはいませんか?

じつは、感情はコントロールすることができます。

感情には大きく分けて3種類あり、そのうち、短期的かつ身体的でない「情動」はコントロールすることができるのです。

アドラー心理学では、コントロールできる感情にフォーカスして論じられています。

以下では、自分を取り巻く感情(不安)について見ていきます。

不安とは何か

不安には、次のような特徴があります。

すなわち、

  1. 未来に属する時間軸の感情である
  2. 対象が漠然としていて、手立てがはっきりしていないときに生じる
  3. 私たちに何らかの対処を迫る感情である

といったものです。

以上の定義を基にすると、不安という感情は次のように定義されます。

「未来に直面しなければならない課題がある。だが、その内容が明確ではないため、向き合わなければならないと思いながらも、十分な対策ができないでいる感情」

また、不安と恐怖は違います。

なにが違うのでしょうか。

著者はいいます。

不安は時間軸が未来であり、対象が明確でないのに対して、恐怖は時間軸が現在であり、対象がはっきりしているというものです。

つまり前者は「内的要因が強く」、後者は「外的要因が強い」ということができます。

また、不安と心配も違います。

不安は相手に依存しているのに対し、心配は相手を支配しようとしているというものです。

つまり、前者は相手を巻き添えにしようとしているのに対し、後者は心配することによって自らの立場を上に取ろうとしているのです。

閑話休題。

不安を感じる目的ですが、アドラー心理学においては、「自己保身」が目的であると言います。

つまり、不安を感じることによって自らを守ろうとするのです。

しかし、不安にはそういった内向的な要素しかないわけではありません。

不安には、未来への行動を作り出すという役割もあるのです。

それが「焦り」です。

焦りは、課題を明確にするサインとなる感情です。

つまり、対象が具体的に見えてきている証拠なのです。

このことから、不安はただのマイナス感情ではなく、行動を促すプラスの面も持っているといえるでしょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。

この本を一言で言うと、「アドラー心理学の観点から日常の感情を考察した本」です。

ぜひ読んでみることをおすすめします。

最後までお読みいただきありがとうございました!